「クライアント」と「クライエント」どっちが正しいの?

近年、顧客(お客様)を表す語として「クライアント」が多く聞かれるようになりました。しかし「クライエント」と呼ぶ方もあります。どちらが正しいのか気になる方もあるかも知れませんね。

「クライアント」も「クライエント」も英語。アルファベットで綴れば、どちらも”client”です。英和辞典を引くと、大体このような感じの内容が記されているのではないかと思います。

eが反転した発音記号は、あいまいな音になるケースが多く、「ア」のように聞こえる方もあれば、「エ」のように聞こえる方もあります。「アとエの中間の音」と表す方もありますね。

では、どちらが正しいのか? 結論から言うと、日本においては「クライアント」とも「クライエント」とも呼ぶので、どちらも正しいです。ただし、「クライアント」と「クライエント」は使い分けされています。

「クライアント」とするのは、ビジネスにおいての顧客や取引先、弁護士などの依頼人の場合に多いです。コンピュータの世界で使われるのも「クライアント」だったりします。

一方、「クライエント」は依頼人は依頼人でも、カウンセリングなどの心理療法を受ける人を指す場合が多いです。社会福祉における相談者も「クライエント」としています。

心理療法を学んだり実践したりしている方は「クライエント」を多く用います。心理療法に関する文献でも「クライエント」をよく目にします。その世界において「クライアント」とあれば「クライエント」と読み替えたりしています。

流穏の部屋では、カウンセリングを行っている観点から「クライエント」とするべきところでしょう。ただ、その言葉ではピンと来にくいところもあるので、「お客様」や「相談者」といった語を使うようにしています。

「クライアント」と「クライエント」…不思議な区分けかも知れませんが、これでスッキリした方もあるのではないでしょうか。

この違いについては、Wikipediaの「クライアント」と「クライエント」の項を対比させると分かりやすいかと思います。

Wikipedia 「クライアント」
同 「クライエント」

尚、顧客と言えば「カスタマー(customer)」という語もありますが、この場合は「買い物客」の側面が強いです。カウンセリングに来られた方を「カスタマー」と呼ぶのは、かなり問題があるように思われます。