パワーストーンに惹かれる方は日本画にも惹かれるかも?

 

久々のブログ更新となりました。7月下旬は出張で岡山県に入っていました。出張先で行なった内容については割愛させていただきますが、出張の合間に羽根を伸ばして観たものについては、いくつか綴ろうかと思います。

向かった先は広島県尾道市瀬戸田町。その中にある「平山郁夫美術館」に足を運びました。平山郁夫さん(1930-2009)は瀬戸田町出身で、瀬戸内の風景やシルクロードを題材にした日本画で知られています。

実はこれ以前に同美術館に足を運んだことがあるのですが、その時は平山さんの作品や足跡を辿るといった視点で鑑賞しました。一方、今回は平山さんが使ってきた「色」に注目して鑑賞しました。

以前に鑑賞した時、展示室やミュージアムショップを出たところにあったブースで、平山さんが使っていた絵具は、天然石と水、膠(にかわ: 絵具を定着させるために使われるもの)からなる「岩絵具」だったとありました。

日本画の世界においては、岩絵具を使うことが非常に多く、水彩画や油彩画とは異なる趣を持っています。

ブースで案内を読んだ際、岩絵具に使わいる天然石の一例として、水晶や孔雀石(マラカイト)などが挙げられていました。パワーストーンに関心がある方には「あっ!!」と思う名前ですね。

平山さんの日本画で多く使われる色のひとつが「青」でした。藍銅鉱(らんどうこう)や岩群青(いわぐんじょう)とも呼ばれるアズライトも青の材料ですが、平山さんはより高価なラピスラズリを多く使ってきたと言われています。

アズライトもラピスラズリも「パワーストーン」としてご存知の方も多いでしょう。それらの純度の高いものを使った岩絵具は、鮮やかかつ深みのある青を生み出します。

平山さんは、絵にある海や空、島などに多くの青を使っています。実際に絵を鑑賞すると、絵の大きさや青の多さに圧倒される一方で、それ以外の何かに引き込まれるような感覚があるのです。心が無になる自身にも気付かされます。

ラピスラズリは、外部だけでなく自身の邪気(邪念)を払ったり、直感力や想像力、判断力を高めたりするなどと言われています。絵具にするために粉状にしたとは言え、あの感覚から、石の力も無視できないような気がします。

平山さんがラピスラズリの力を意識していたとは思いませんが、多くの作品に使い続けたことを考えると、平山さん自身も「ラピスラズリの青」に閃いたものや抱き続けたものが多かったのではないかと思うのです。

もし、岩絵具で描かれた日本画を見て引き込まれる感覚があるとすれば、画家の腕だけでなく、岩絵具に使われた石の力にも引き込まれているのかも知れません。

2度目の訪問も、意味と意義が深いものとなりました。

次回のブログも平山さんの「色」の世界について触れてみようかと思います。(※ 文中の写真は撮影可能とあるものです。指定場所以外での撮影は禁止されています)